結論からいうと、大学のお金は「合格してから考える」では遅い場合があります。
わが家では息子が9月に受験し、合格後すぐに入学手続きと支払いが来ました。さらにJASSOの第二種奨学金は、2026年7月に基本月額の利率固定方式が年3.000%へ到達しています。
受験前に、入学時の納付額だけでなく、4年間の必要額と卒業後の返還額まで確認しておくことが大切です。
目次
虎くん4コマ:受験前からお金を準備しよう
「合格してから」では遅かったわが家の実体験
息子の大学受験は9月でした。合格が決まって喜んだのも束の間、入学手続きと納付の期限がすぐに来ました。
一般選抜は1〜2月に受験し、2〜3月ごろに入学手続きや納付をするケースが多いものの、日程は大学・学部・選抜方式で異なります。わが家のような早い時期の受験では、支払いも秋から始まります。
ここで注意したいのが、JASSOの奨学金は合格直後の納付に自動で間に合うお金ではないことです。予約採用でも進学後に「進学届」などの手続きが必要で、JASSOのFAQでは、不備がなければ提出月からおおむね1〜2か月後が初回振込の目安とされています。
📌 受験前に確認するお金
受験料、入学金、前期授業料、施設費、教材・パソコン代、自宅外なら住居費。奨学金の初回振込前に必要になる資金を、大学の募集要項で確認しておきましょう。
出典:JASSO「進学前に申し込む(予約採用)」「初回の振込はいつですか」。大学の納付期限は必ず志望校の募集要項で確認してください。
2026年7月、固定方式が年3.000%へ
JASSOが公表した令和8年度の貸与利率では、基本月額の利率固定方式が4月2.722%、5月2.922%、6月2.922%、そして7月に3.000%となりました。利率見直し方式は7月2.000%です。
数値一覧:2026年4月は固定2.722%/見直し1.874%、5月は固定2.922%/見直し2.000%、6月は固定2.922%/見直し1.900%、7月は固定3.000%/見直し2.000%。
2016年3月の固定方式は0.16%でした。2026年6月の2.922%は約18倍、翌7月には3.000%に達した計算です。
3.000%は、2026年7月に貸与が終了した人の基本月額・利率固定方式です。実際の利率は貸与終了月と選択方式で異なります。また、入学時特別増額などの「増額部分」は基本月額と利率の扱いが異なり、3%を超える場合があります。
出典:JASSO「貸与利率の推移」「貸与利率の推移(令和2年度以前)」。2026年8月15日確認時点では、令和8年度は7月分まで公表されています。
金利は入学時ではなく貸与終了月に決まる
第二種奨学金で最も誤解しやすいのは、申込時や入学時の利率が4年間固定されるわけではないことです。
JASSO公式では、利率は貸与終了月に決定すると明記されています。大学1年から4年間借りる場合、入学年度ではなく貸与が終わる年度の利率が適用されます。なお、在学中は利子がかかりません。
📌 ここが重要
2026年に入学しても、2026年7月の3.000%がそのまま適用されるとは限りません。卒業・貸与終了時の利率がどうなっているかは、今の時点では確定していません。
仕組みの詳細は、既存記事「奨学金の利率は卒業時に決まる!」で、過去の推移とあわせて解説しています。
480万円なら利子は約166万円
JASSO公式には、月10万円を4年間、合計480万円借り、年3.0%で20年・240回返還する例が掲載されています。
- 元金:4,800,000円
- 毎月の返還:26,914円
- 返還回数:240回(20年)
- 返還総額:6,459,510円
- 利子分:1,659,510円
月10万円という借入額は大きいですが、4年間の学費と生活費を奨学金で補う家庭では現実に起こり得る金額です。社会人になった子どもが、毎月約2.7万円を20年間返す計算になります。
出典:JASSO「第二種奨学金の利子と利率の算定方法」。実際の返還額は本人の貸与条件で異なります。
固定方式と見直し方式の違い
第二種奨学金を申し込む際は、利率固定方式と利率見直し方式のどちらかを選びます。
利率固定方式
貸与終了時に決まった利率が返還完了まで続きます。毎月の返還計画を立てやすい一方、市場金利が下がっても適用利率は変わりません。
利率見直し方式
貸与終了時に決まった利率を、おおむね5年ごとに見直します。市場金利が下がれば負担が減る可能性がありますが、上がれば返還負担も増える可能性があります。
JASSOでは、選んだ算定方法を貸与終了年度の一定時期まで変更できます。貸与終了後は変更できないため、卒業前に最新金利と返還額を家族で再確認しましょう。
受験前に家族で確認したい7項目
- 初年度の納付額
入学金、前期授業料、施設費など、合格後すぐに必要な金額 - 4年間の総額
学費だけでなく、教材、パソコン、交通費、住居費も含める - いつまでに払うか
受験方式ごとの合格発表日と入学手続き・納付期限 - 給付・減免の対象
給付奨学金や授業料等減免を先に確認 - 借りる月額と期間
必要額だけを借り、元金を膨らませすぎない - 卒業後の返還額
固定3%のケースも含めて月額・総額を試算 - 貸与終了前の再確認
固定・見直し方式、最新利率、卒業後の家計を見直す
教育費だけでなく、20歳前後には年金の手続きも始まります。同じ大学生の親目線でまとめた「大学生の子どもの年金|20歳からの手続き」も、家族のお金の確認に役立ちます。
よくある質問
Q. 第二種奨学金を借りる人は全員、金利が3%になりますか?
いいえ。年3.000%になったのは、2026年7月に貸与が終了した人の基本月額に対する利率固定方式です。適用利率は貸与終了月と選んだ方式で異なります。
Q. 第二種奨学金の金利はいつ決まりますか?
入学時ではなく貸与終了月に決まります。大学学部で4年間借りる場合は、通常は卒業する年の貸与終了月の利率が基準です。
Q. 利率固定方式と利率見直し方式は後から変更できますか?
JASSOでは、貸与が終了する年度の一定時期まで変更できます。ただし貸与終了後は変更できません。学校が案内する期限を確認してください。
Q. 大学のお金は合格してから準備しても間に合いますか?
大学や選抜方式によりますが、合格後すぐに入学手続きや納付の期限が来ることがあります。JASSOの初回振込は進学後の手続きから時間がかかるため、入学時に必要な資金は受験前に確認しておくと安心です。
まとめ:受験前に「4年間」と「返還後」まで見る
第二種奨学金の基本月額・利率固定方式は、2026年7月に年3.000%へ到達しました。ただし、これから入学する人の利率が今すぐ3%で確定するわけではありません。利率が決まるのは貸与終了月です。
だからこそ、受験前に確認したいのは「合格後に払えるか」だけではありません。
この記事のまとめ
- 2026年7月、基本月額の固定方式が年3.000%に到達
- 第二種奨学金の利率は入学時ではなく貸与終了月に決まる
- 在学中は無利子。固定は返還完了まで、見直しはおおむね5年ごと
- 480万円・年3%の公式例は、利子約166万円・返還総額約646万円
- 合格後の納付に備え、4年間の費用と卒業後の返還額を受験前に確認する
志望校の募集要項、JASSOの予約採用、返還シミュレーションを家族で並べて確認する。これが、わが家の経験から伝えたい一番の行動です。